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セールスマンシップ 福井義直
日本では、営業担当する人のことをセールスマンと一言で片付けてしまうようだが、アメリカでは、同じ営業する人でも、セールスマンとオーダーテーカーに分けられ、完全に違った意味を持っている。セールスマンとは、“物”をバイヤーに人たちに、何のために、どういう目的で、そして、ユーザーに満足していただけるよう開発され、それが、競合品とどのように異なるかを相手の人に心から伝えることができる才能を持ち合わせている人を言っているようだ。
セールスを成就し、金額の回収までできて、本当のセールスマンと言える。セールスとは、無から有を売り出すもの。それは、クリエーションであり、りっぱな芸術と私は考えている。片や、オーダーテーカーの方は、昔は、“揉手商売”と言っていたようだが、揉み手をしながら、「本日はなにか御用はありませんか。この商品はいかがでしょうか。在庫が切れているようですから、発注お願いします」と終始受身の姿勢で、相手の人に接している。
1965年頃、西部13州で直販を開始した頃は、セールスマンの採用で、LOU(SALES MANAGER)、FRANK(OPERATIONAL MANAGER)といつも、3名で面接していた。もちろん3名で、いろいろと質問をなげかけるが、その面接の中で、いつもいい雰囲気で、お互いが理解できるよう心がけた。面接する側の私達は、される人の評価を20%かという言葉で話し合った。
まず、自分達、オギャーと、この世に生まれりっぱに給料をもらうころになると、ある程度世の中の仕組みがわかってくるはずだ。その人間としての素質の中で、セールスとして的確だと思える人は、大体100名おれば20名ぐらいと考えている。(色々な人種の人を面接したが、どこの国の出身でも、皆、この範囲に入る。)そして、20名の中でも、ダイヤモンドのように、磨けばひかってくる人もいれば、ガラスのように、いくら磨いても、ひからない人もいる。
採用側にある人は、ダイヤモンドかガラスかをしっかり見極めなければならない。ここでも、20%の中に入っていると思われるセールス適格者の中で、磨けばひかってくるセールスマンは、そのまた20%となる。従って、100名の中で20名に入る人を(20%)選んでも、本当にセールスマンとして成功する人は4名となってしまう。その選ばれ、そしてミノルタのセールスマンとして、誇りを持ってミノルタを代表する人たちには、アメリカのカメラ業界で、最高の給料を支払える組織を作るのがトップマネージメントの責任であると、いつもLOU、FRANKと話し合っていたものだ。
企業は人であり、その質は、企業の財産である。その後、だんだん、直販が成功し、組織が大きくなってくると、次はマネージメントの人の採用となった。ここには、今現在、その人が持っている質以上に、家庭のしっかりした人格者が要求される。その時はいつも、本人の面接のみでなく、奥様もいっしょに面接した。どのような考え方で家庭を築いているかも考慮し、採用したものだ。
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